お茶室の床柱、というとやっぱり
「北山丸太・北山杉」だと思われるかもしれません。
広さが6畳や8畳などの広間の床柱には、北山丸太が使われる事はよくありますが、
4畳半以下の小間(こま)になると、あまり見かけられないように思います。
ちなみに秀吉が千利休に造らせた「待庵」は現在、床柱に北山丸太を使っているそうです。
待庵 床の間(手書き)
小間のお茶室の床柱には、
変木(へんぼく)と言われる赤松や香節(こぶし)などの自然なままの素朴にすることが多く、
また、その土地・地域の木や所以のある木を床柱にする場合もあります。
おそらくは北山丸太の光沢や節の無い洗練された部分が、お茶室の「素朴」とは少し違うのかもしれません。
赤松丸太 香節丸太
北山丸太(磨丸太) 北山丸太(磨丸太)
北山丸太は床柱以外の柱や、壁留め、床框といった、床柱以外に使われる事が多いように感じます。
また柱に使われる北山丸太は、面皮(めんかわ)といわれる丸面を削り木目をあえて見せる物を使います。
数寄屋建築、お茶室によって、面皮柱の削り方に違いがありますので
ご興味がある方は見られたら面白いかもしれません。
北山丸太(面皮柱)正面から 北山丸太(面皮柱)斜め45度から
このように和室の作りによって、北山丸太は床柱以外の様々な用途で使われます。