第三章 出荷、建築に使われるまで(約半年~1年)
・「磨作業」(みがき)
倉庫でじっくり乾燥された北山杉は出荷前に最後の仕上げを行います。
まずは表面の皮や汚れを取り除きます。
次に必要に応じて漂白剤で表面の色を白くします。
最後に必要に応じて錆止め割れ止めを塗布します。
汚れを取る作業
綺麗に仕上がった丸太
・「梱包・荷造り・出荷」
お客様の元に届くまでは傷を付けられないので、
段ボールや緩衝材で厳重に梱包します。
なるべく通気性のあるもので梱包します
厳重に梱包します
全国どこへでも出荷・配達致します
・「建築現場での加工」
建築現場へ到着すると大工さんによる手刻みが行われます。
北山杉は、丸太という性質上一本一本違う形をしている為、
プレカットのように自動で加工することが難しく、
大工さんがのこぎりや、ノミ、カンナ等を駆使し、職人技で加工していきます。
その時にも丸太の保護で必ず養生をされています。
機械工具はあまり使われず、手刻みが多いです
柱として取り付けられた丸太は、傷付かないように緩衝材などで養生されています。
・「建築完成」
いよいよお施主様(建築主)に引き渡しです。
納材させていただきました床柱を使った床の間。
当店まで遠方はるばる足を運んでいただきお施主様自ら丸太をお選びになられた床柱は北山杉の天然絞丸太。
第一章から第三章まで北山杉独自の製造方法について簡単に説明致しましたがいかがでしたでしょうか?
かなり手間暇を掛け、傷を付けないように注意を払って最後まで作業されていることが分かると思います。
このように丁寧に大事に育てられ製造された北山杉をより多くの方に知っていただけましたら幸いです。
(おまけ)
・「お手入れ」
住宅の中で最も高価な材料が床柱と言われています。
しっかりお手入れをすると経年変化を楽しむことができ、
より美しい床柱となります。光沢のある飴色(アメ色)になります。
①米の研ぎ汁を少し付け磨くと光沢が出ます。よく乾拭きはしてください。
②汚れている場合は乾いた布で汚れを取ります。湿度の高い日に行うほうが良いです。
③自然の木ですので表面に筋のような割れが入ることもあります。
なるべく急激な温度湿度の変化をさせないようにしたり、直接エアコンや強い風を当てないようにします。
施工後30年程経った床柱 人造絞丸太
見学やご購入で来ていただいた方にはご要望に応じてこれらのご説明を致します。
事前のご相談がありましたら、山の見学、伐採の見学、製造の見学などもご案内させていただきます。
ご興味のある方、ご相談などお問い合わせいただければと思います。
メール:info@uenomeimoku.jp お電話:080-2517-1411(上野)
※北山杉・北山丸太の育て方にはいろいろな方法があります。
生産者が約700年の歴史の中で試行錯誤しながら培ってきたもので
上記の製造方法が全てではありません。