北山丸太は世界中で最も人の手を掛けて製造された木材製品の一つです。
約30年、これは北山丸太が一人前になる年数です。
杉の苗を植えてそのまま放っておいても北山丸太に育つわけではありません。
一人前の北山丸太をつくるには相当な労力と時間と経験と知識が必要になります。
約600年の北山丸太の歴史の中で、偉大な先人たちが日本文化とともに、独自の製造方法を工夫し編み出し続けてきました。
そんな北山丸太の代表的な特徴を、製造方法と共にご紹介します。
樹皮を綺麗に剥がすと現れる光沢のある表皮。北山丸太の代表的な特徴になります。この美しい表皮(肌)を作り出す工程として、枝打ち(不要な枝を払う)、枝締め(伐採前に成長を止める)、伐採時期(秋から冬)、乾燥方法(冬の冷たい乾いた風に晒す)、磨き作業(人の手で一本一本洗い磨き上げる)が大事となります。
緻密な年輪はゆっくりじっくり成長してきた証拠で、強度があり、見た目も上品です。枝打ち、密植(植林時に密集して植える)、寒い気候(京都の山間部は雪が積もるほど寒い)が年輪の細かさには重要です。
木の上(先)を末、木の株に近いほうを元と言い、通常は末の方が細く、元が太くなります。「末落ちがない」という状態は、末と元の太さの差が少ないものを言い、すらりと綺麗で良いとされます。枝打ち、密植により細長く伸びる木ができます。
切り口が綺麗な真ん丸で、真っすぐすらりと伸びている北山丸太。厳しい山中では綺麗に育つことは容易ではありません。枝打ち、密植、適度な間伐などに加え、獣害、雪害など災害への対策をすることで人の手によって北山丸太を守ります。
北山丸太は表面の肌が綺麗なだけに、割れや傷がよく目立ちます。製造時に気を付けていても、気候や状況に臨機応変に対応しないとすぐに、表面に割れが入ったり、傷を作ることになってしまいます。すべての工程において細心の注意が必要ですが、特に伐採方法(傷をつけないように慎重に伐採する)、背割り(年輪の外側から中心に向けて人工的に切れ目を入れる)によって、割れや傷を防ぎます。
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